2012年総括

全チーム振り返ろうと思っていたら、過労とやらでばたばた倒れ、気が付くと大晦日だった。
幸いにして三島納めはできたものの、まだ完全回復には至らず、2012年にするはずだった多くのことができていない現状に我が身の至らなさを痛感することしきり。

ひとまず、個人的に振り返る筆者的バレー界2012年。

1月

毎年スタートダッシュに失敗する東レだが、昨季は負けなしで快走する。
もっとも、それも79年トリオに支えられた連勝という形ではあるのだが、東レというチームがひとつの完成形に達した証拠ではないだろうか。
それでも、最初のホームゲームを3連勝という形で終えたのは正に夢のような出来事であった。


2月

12連勝の後、ホームで合成に初黒星を喫するが、1位は揺るがず。
2/19、東京体育館にて(大木さんのヒロイン)セミファイナル進出が決定する。(梅野さんもこの東京大会より帯同)
若手にも出場機会が巡ってきたり、阿部さん/近藤さんを使い分けたり、余裕のある采配がみられた。
ここまで早くセミファ行きが決定するのは04/05以来久々のことだった。


3月

セミファイナルでパナ相手にスト負けするも、無事にファイナルへの切符を手にし、チーム状態は揺るぎのないものに見えた。
しかし、ファイナルの舞台で2時間半に及ぶ死闘の末、優勝の栄冠はパナソニックへ。
表彰台で選手達が涙した姿は何よりも記憶に焼き付いている。

そして、悔しさに浸る間もなく五輪に向けて始動する全日本。
27名が選出され、(実質では)初選出となる鈴木悠二さん、手塚大さん、そして久々の選出となった越谷章さん、篠田歩さんらに注目が集まった。

他方、サントリーは3位決定戦を最後に坂本さん・津曲さんが勇退し、ひとつの時代に幕が下りた。


4月

新年度を迎え、各チーム共に動きが激しくなる4月。
東レは秋山前監督、掛川コーチ、勝野さんの勇退が発表され、同時に小林監督の就任が発表された。
秋山前監督は筑波大学でコーチとして春リーグから早速指揮を執ることに。緑ユニからあの水色ユニへの変更には随分驚かされた。
東レは8名、パナは5名を全日で欠いた状態での黒鷲出場を余儀なくされる。

また、チャレンジマッチで接戦の末勝利をものにしたJTと三好はジェイテクト・つくばの全力での挑戦をはね返し、プレミアとチャレンジの厚い壁を見せつけた。


5月

黒鷲では全日での主力を欠いたパナが見事優勝、三冠を達成した。
FCが決勝に、三好が準決勝に残ったという健闘ぶりも記憶に鮮やかだ。
東レは準々決勝で敗退が決まり、勝野さんはチームに惜しまれながら勇退。(開会式では選手宣誓を果たした)
他チームでも勇退の報せが相次ぎ、11/12シーズンが終了した。

全日本周りではWLが開幕し、浜松で日本のホーム戦が行われた。
ロシア、セルビアキューバという強豪チームと同プールに入った日本は全敗。
世界との壁を痛感する結果となった。

大学春リーグではプレミア輩出常連校である東海・筑波が優勝、準優勝。


6月

いよいよOQTが開幕。
日本は4勝3敗で、最終日まで五輪出場の希望を繋げたが、それは叶わなかった。

この月は、阿部さんの東レ退部(後にサントリー移籍と発表)と越谷さんの現役勇退(TVが先行して発表)が発表され、多くの東レファンが涙した。
また、長年チームを支えた永澤さん、島崎さんの退団も発表され、新主将に米山裕太さんが就任する。

東日本インカレでは中央大、西日本インカレでは東亜大が優勝を飾った。
また、今年ラストとなってしまいそうなパンパシでは日本が優勝し、低迷する全日本男子に明るい話題を提供した。

OQT終了後も続くWLアウェイ戦は、それはもう見るに堪えない状態だったことを付け加えておく。黒星大行進。


7月

苦しい戦いが続いたWLアウェイ戦も全敗という厳しい結果でようやく終了。
一方、リーグ優勝で出場権を得た東レは角さんを主将としてアジアクラブ選手権大会に出場したが、全日不在ということもあり7位に終わった。

ビーチバレーでは、朝日/白鳥ペアが五輪出場権を獲得し、盛り上がりを見せた。

オフシーズンということもあってか、川越市制90周年記念でアザレア埼玉と東レの交流試合が開催されたり、三島でバレーボール学会が行われたりと、様々な角度からバレーを楽しむことができた。

しかし、この月は勇退が公式発表された越谷章さんの言葉が全てだと思っている。

「選手として輝ける時期は一瞬だと思う。1日、1日を大切にして頑張れ!」

本当にお疲れ様でした。感謝の言葉はここではとても表しきれず。


8月

ロンドンに世界中が注目した1ヵ月。
火の鳥NIPPONは28年ぶりに五輪の表彰台に上るという大健闘だった。
男子決勝もPC越しに見ていたが、ロシアとブラジルの激闘には圧倒された。
いつかこの試合を異次元と感じなくなるほどに、全日男子が輝きを取り戻すとよいのだが。
この月発表のFIVBランキングでは、19位まで順位を下げてしまった。

一方、静岡では毎年恒例の大学合宿の日々。
東レの目玉は恐らくほぼ初の慶應大。
数カ月後に天皇杯で当たることになったのも何かの縁だろう。

なお、この時期の風物詩は角さんと俊さんの当番で、爽やかかつ凛々しい頼朝が見られたことだろうと思う(笑)

8月を数日残したある日、WL2013予選のために近藤さん、米山さん、富松さんは再び召集がかかり全日本へ。


9月

個人的にいろいろあった月だったが、慶應で北の方々を初めて見たり、ユニバの試合をネット観戦したりと視野を広げてみようと右往左往していた。

WL2013予選は、諸隈監督、福澤主将のもと挑むもイランに敗れ、WL2013の出場権を失った。*1
まああのモチベーションではもう。

ユニバが挑んだアジアカップ大会は銅メダルを獲得し、当初から内定が囁かれていた星野さんの活躍に注目して見ていたのを覚えている。
私は当時あまり発言しなかったが、奏吾さんの攻撃がかなり目を引いた。
そして効果をあげなかったピンサがある意味印象的だった(笑)

月末にはライジングサンの勇退会見が。五輪の年は大物選手のこうした報せが続くものだとわかってはいるが(略


10月

ファン感謝デーは修さんの一人勝ち(次点で今田さん)だった。

そして、史郎さんの退団…。
ある程度方向性がわかった今は、北海道で、そして海外で彼らしい飛躍を見せて欲しいと応援するばかり。

秋リーグでは日体の優勝が個人的トップニュース。
このチームを見たのは両手の指でも満たない程度なのだが、それでもやはり嬉しい。
三島のOB達もこっそり(?)喜んでいたようだ。

早いチームでは内定選手も順次発表されていく。
東レとFCが口火を切り、続いて堺も。
さあ、いよいよリーグが開幕だ。


11月

ついにVプレミアリーグ開幕。
開幕戦では4試合中3試合がフルセットという熱い展開になった。
以前ほどは白星・黒星の計算がしにくくなっている現状はやはり面白い。
4年前とあまりメンバーが変わらないのは東レとパナという、ファイナルを戦った2チームのみというのも興味深いと思っている。その他のチームはここ数年で若返りが急速に進んだ印象がある。

個人的には、今季よりヒーローインタビューや各試合スタメン、各試合終了後の個人賞、トス比率を調べているが、データとして後で見返すとなかなか面白かったりする。
他会場の情報を快く教えて下さる方々に感謝です。


12月

チャレンジも開幕。ジェイテクトが本気過ぎるという声が各所から聞こえるが果たして…。

インカレでは慶應が準優勝、筑波が優勝という、春とはまた違った結果となった。
慶應の大躍進や、就任1年で早速結果を出した秋山央さんの手腕に注目したいところだ。

リーグを中断して始まった天皇杯
男子はジャイキリもなく、順当にプレミアが勝ち進み、決勝戦は皮肉にも3月のリーグファイナルと全く同じ展開となった。
またしても、な準優勝。
この悔しさを胸に、来年から再開されるリーグではより熱く結束してくれるものと信じて、2012年を終えたい。


そうそう、全日本周りは有言実行できない組織であることを痛感したので来年もあまり期待しない。
と言いながら、お気に入りの選手が選ばれる以上はやはり希望をもって応援してしまうのだろうという変な諦念も持ちつつ。


本年度もいろいろお世話になりました。
来年もマイペースに更新していきますので、宜しければ暇な時にでもお付き合いくださいませ。
それでは、よいお年を。

*1:12月のFIVB会議で日本とエジプトがまた棚ボタ的に出場権を獲得