最高、最強を問う

近況のようなもの


更新が大分空いてしまったが…この1週間、バレー界は目まぐるしく動き回った。

越川優選手の黒鷲旗参戦、ベスメン規定でサントに下された制裁、勇退選手の発表…。


…私個人は何も考えずに三島ったりして、心の栄養補給をしていた。

なんでも、小林暫定監督が全日合宿に行った際に全日スタッフから「東レの8名が他の選手をしっかり引っ張ってくれている」という話をされたそうで。
11名できついかもしれんが、こっちも黒鷲に向けて精一杯頑張ろう、と。
そんな感じの話が朝一番にあった。


個人的に嬉しいことも沢山あったが、ひとつだけ抽出するなら梅ちゃん先生(仮名)がこの2つ前のエントリで書いた早稲田云々のエピソードをしっかり記憶していたことだろうか。
…チームの現状の話は、黒鷲前なのであまり書かない方向で。


件の彼には「筑波にボロ負けした後に早稲田のステージのとこで…」まで言われてしまった。
その後、今の日体が目指している双方向コミュニケーションの話とか、いろいろな講義が始まったのだが、それはまた別記事にて。



さて、前置きが長くなったが。

ベストメンバー


Vリーグ機構規約第19条「参加チームはその時点における最高の状態、最強のメンバーをもって試合に臨まなければならない」に基づいて、サントリーに下された裁定。


参考までに、当該試合のサントリーのスタメン↓

武市→牟田→坂本→栗山→松崎→塩田 L:佐別當



言外に非最強ですよと指摘されてしまった当該試合のスタメンの立場。
この裁定が下ることによって懸念される、若手・控え選手の出場機会減少。(及び、怪我している主力選手の強制出場)
当該試合が実質チャレマ決定戦だったことから見え隠れしてしまう申し立て(以下自己検閲
そして、ベストメンバーの定義。


沢山の内容を孕んだ問題ではあるが、今日は「ベストメンバーの定義とは?」というところについて考えてみたい。

…勿論、『最高の状態』というコンディション面に関する部分は机上で語ることは不可能なので、『最強のメンバー』にのみ焦点を絞っていく事にはなるが。


ひとつ鉄板と言われるスターティングシックス+リベロを作って、そこから○名入っていれば是とするのか。
最近の○試合から○名までなら替えても可とするのか。


ベスメンといわれても多様な定義の方法があるが、比較的考えやすい基準でプレミア8チームのベスメンを考えてみた。


a11-12シーズンにおいてスタメン機会が多かった選手で選ぶ

b直近の全日等の代表歴がある選手で選ぶ

c11-12シーズンにおいて技術成績が高かった選手で選ぶ


こんな3パターン。

一応補足させて頂くと、

a→地道に21試合分データに入れて数えた(苦笑)

b→同年の代表歴がある選手が同ポジにいる場合は、過去4大大会での試合出場回数の多さで選んだ。(外国人選手は固定)なお、代表歴がない場合は直近のリーグでの受賞歴や東西対抗等の出場経験を基にしている。

c→L以外の選手は、(規定に達している各技術項目の順位の和)÷(規定に達している技術項目の数)で求められる数字が小さい順に選んだ。(Lは普通にレセプション成功率)

この辺、細かいデータは載せていないので御質問や御指摘はお気軽にどうぞ。
きっと粗が沢山出て来ます…(汗


a〜cが大きく変動するチームは殆どないと予想されるが…



堺ブレイザーズ

a今村→北島→松本→エンダキ→石島→横田 L:井上裕
b今村→北島→松本→エンダキ→石島→横田 L:井上裕
c今村→北島→松本→エンダキ→石島→横田 L:井上裕


サントリーサンバーズ

a岡本→米山→鈴木→アンドレ→柴小屋→山村 L:高橋賢
b岡本→米山→鈴木→アンドレ→栗山→山村 L:津曲
c岡本→米山→鈴木→アンドレ→金子→山村 L:高橋賢


東レアローズ

a近藤→越谷→富松→ボヨビッチ→米山→相澤 L:田辺
b阿部→越谷→富松→ボヨビッチ→米山→篠田 L:田辺
c近藤→鈴木→富松→ボヨビッチ→米山→相澤 L:田辺


パナソニックパンサーズ

a宇佐美→福澤→枩田→清水→チアーゴ→白澤 L:永野
b宇佐美→福澤→枩田→清水→チアーゴ→白澤 L:永野
c宇佐美→福澤→枩田→清水→チアーゴ→白澤 L:永野


JTサンダーズ

a菅→塚崎→町野→ゴメス→八子→石橋 L:酒井
b菅→塚崎→町野→ゴメス→八子→安永 L:酒井
c菅→塚崎→町野→ゴメス→國近→石橋 L:酒井


豊田合成トレフェルサ

a内山→高松→近→レオナルド→盛重→幡司 L:古賀幸
b重村→井上→近→レオナルド→盛重→佐藤 L:古賀幸
c内山→高松→近→レオナルド→盛重→幡司 L:古賀幸


FC東京

a山岡→グラディナロフ→山本雄→前田→手塚→加賀 L:福田誉
b山内→グラディナロフ→衛藤→前田→手塚→加賀 L:福田誉
c山岡→グラディナロフ→山本雄→前田→手塚→加賀 L:福田誉


大分三好ヴァイセアドラー

a山田→高橋和→中島→オンテレ→細川→小川 L:迫谷
b山田→高橋和→中島→オンテレ→長江→小川 L:迫谷
c山田→高橋和→中島→オンテレ→細川→小川 L:迫谷



「ベスメン」というと、だいたいここで名前が挙がった辺りになってくるのだろうか。
知名度・実力を兼ね備えた選手で固めた方が客を呼べるのは間違いない。
しかし、そこに至るまでの過程…育成途中の選手が「非最強メンバー」などというつまらない物差しで切り捨てられるのは本当に勿体ないことだと思う。


試合後コメントでは、ほとんどの監督が「チーム全員が頑張った結果〜」と語っているはずだ。
少なくとも私は「スタメンの7名がよくやってくれた」などというコメントは見たことが無い。


同じような事例が繰り返される前に、具体的な「最高の状態、最強のメンバー」の提示を望むばかりだ。