WS@WL

で、WSの話である。

これまで

石島雄介福澤達哉が北京からの主戦力となっているのはだいたい皆様も御存知の通り。(賛否は置いておくとしても)

私の中では、残る3枚目は怪我等の状態を考慮しても越川優であり、そして4枚目は09年以降に新規召集された選手の間で競われているという認識だった。
しかし、越川さんの代表入りは現状では昨年のWLが最後になってしまっている。

北京後には前田和樹、古田史郎、八子大輔米山裕太といったメンバーが新戦力として起用されたわけだが、守備力・チーム事情・怪我の少なさなど様々な条件をクリアした米山さんが残った。


空いてしまった最後の席は誰が埋めるのだろうとずっと気になっていた。

越谷章

実に8年ぶりの復帰であり、怪我の不安を抱えながらの召集である。
秋山前監督の推薦やVでの神懸かり的な活躍を考え合わせても、ここへ来て頭が堅そうな滝人がまさか彼に声をかけるとは思わなかった。

昨年末「身体の調子はどうだ?」と微笑みかけ、堅く握手を求める姿を目にした時は大きな衝撃を受けたものだが…

そして、召集されるだけでなくしっかり最終メンバーに名を連ねている(追加召集がない限り、人数的にWSはほぼ確定とみていいと思っている)。

彼の実力を考えたら当然と言えるのかも知れないが、五輪への強い意思を持って故障を抱えながらも久々の全日ユニに身を包む姿は全国のファンの心を動かしただろう。言うまでもなく、私もその一人だ。

そして浜松へ

石島さん、福澤さん、米山さん、越谷さん。
OQT前哨戦ともなるWLでこの4名に期待されるチームでの役割を少しでも窺い知ることができるかなと期待した。


メインとなるのは、WCに引き続き石島さんと福澤さんである。
この2人はリーグを経てWCよりも数段良いパフォーマンスを見せてくれた。
石島さんのフローターアレルギーは悪目立ちしていなかったし、福澤さんは考えなしの被ブロックが減った。
高さと攻撃力、サーブ力、代表慣れ等を考えたらまあオーソドックスな起用と言えるだろう。


特にS1にハマらない上で重要となる表裏については、金曜が福澤さん表で土日が石島さん表だった。
結果だけ見ると土日の方がセット率が良いが、ライトからの決定率は福澤さんの方が良かったと記憶している。(土日は山本さんのレフト打ちがなかなか効いていた)


で、米山さんと越谷さんである。

金曜(VSキューバ)…米山(2set中盤より石島と交代)越谷(3setより米山と交代)
土曜(VSロシア)…米山(4、5setで後衛守備固め)越谷(1,3〜5setでピンチサーバー→後衛守備固め)
日曜(VSセルビア)…米山(3,5setでピンチサーバー)越谷(1,3〜5setで後衛守備固め)


大まかに書くとこのような感じ。


大方予想は付いていたが…やはり役割が被っている。
というよりも起用の仕方が。


個人的には、福澤・石島=攻撃型、米山・越谷=守備型とかいうアホらしい固定観念は捨てて柔軟に様々な戦い方を試して欲しかっただけなのだが。

越谷さんのコンディションや、そして身長の問題も無視できないだけに米山-越谷対角が難しいというのはわかっている。
それでも、どちらかをスタメンで使ってみることで更に攻撃の幅は広がるはずだと思う。(これまでの大会のように米山さんだけをリリーフとして残しておく必要性は下がる)
OQTの前段階で2人のパイプやライト打ちがどれだけ世界に通用するかを見ておきたかった。


勿論、ピンサやレシーバーが重要な役割なのは間違いないのだが。
繰り返すが、3日間もあった。
しかもセルビアロシアキューバとはOQT後も対戦することになる。(メンバーは多少なりとも入れ替わるだろうが)
福澤さんのピンサがあってもいいし、石島さんをリリーフとして使っても良かっただろ、と。


もう「○○を呼んでいれば…」とは言わない。
今いる選手の力を最大限発揮できる戦いを望む。


土日4セット目からの意図の見えないパニック采配(選手にも全く意図が伝わっていなかった)で、選手を右往左往させるような醜態は沢山だ。