バレー界に問いたい10のこと

ちょっと今のバレー界が抱える問題点について整理してみる。

全日本

縦の繋がりの弱さ

前々から各所で言われていることではあるが、ジュニア、ユース、ユニバ、シニアの連携が取れていない。
特にユニバとシニアは10年に大学とのスケジュールの関係で、大学生は全日の合宿に召集しないという謎の報せが出て以来、シニアに大学生が召集される事はほとんどなくなってしまった(例外:WL11,出耒田)
過去に越川さんが高校3年生で、阿部さんが大学1年生で全日入りしたのが嘘のようだ。
その結果が、26歳が最年少という現状なのだろう。

どこかの記事では高身長が求められていると読んだが、まずはそういったことや注目度に捉われず、幅広い若手の発掘を望む。
Vリーグ(プレミア)だけ見て選んでいては、出場機会が少ない若手選手やまして日本人OPの発掘はかなり難しいと言わざるを得ない。


見通しの甘さ

始まる前から負けた時のことを想定するのは難しい。
しかし、代表クラスともなればそういった様々なケースも想定して、(出場権を得るだけでも大変な)国際試合に臨んで欲しいと思う。

今回のOQTがその例で、出場できなかった場合を全く考えていなかったのはどうなのだろうと。
結果、植田監督が続投し、年齢的にリオを目指せないであろう選手の多くがモチベを上げられないままそのままWLに駆り出され、勝ち星なしという結果になってしまった。
例えば、本年度最初の合宿に呼んだが途中でOQT選出から漏れたメンバーをBとして、そちらをベースにしたチームで戦う事は不可能だったのだろうか。


男女で異なる大会レギュレーション

今年でいうなら、OQTをアジア予選と兼ねるかそうでないかといったところ。
ランキング的には女子の方が10近く上なわけだが、優遇措置と見えてしまっても仕方ない部分はあるかも。
それくらい2と4の差は大きい。>枠
同じ競技なのだから、そこも公平にと思ってしまうのは男子ファンだからなのか。


登録のみ、の選手の活用

53名が召集された10年は勿論のこと、毎年登録のみで終了する選手が多数いるのは非常に気になっている。
今年度で言うと、菅、塚崎、横田、出耒田、枩田、越川の6名(敬称略)が該当する。
果たして、「全日本登録選手」ということにどれほどの意味があるのか。
そこに名を連ねていなくても良い選手はVに多数いるだけに、もはや価値を見出せなくなりつつある。
登録選手とは別に、「全日本召集選手」という呼称でも作るべきなのかもしれない。
アジアの大会は何かしら年に1回はあるわけだし、そこでどうにか活かせないものか。


V

開催地の偏り

Vリーグでは純粋なホーム&アウェイ戦ではないので、「?」と思うような日程もある。
ホームの関西偏りはある程度は仕方ないにしても、Vがやってこない地域が多々あったり、選手の出身地が全く考慮されていなかったり。
・その地域のホーム、サブホームに当たるチーム以外の3チーム
・1チーム当たりのホームゲーム回数
・ホームやサブホーム以外の開催地
この辺りの決定基準は是非知りたいと前々から思っている。


冬季開催ならではの不都合

Vは、12月〜2月という最も雪が降る季節に被って開催される事が多く、北陸などの豪雪地帯がその日程に被っていることも多々ある。
11月や3月なら安全というわけではないので、この辺りは難しいのだが…せめてチームやファンの移動も考えた日程にして欲しいというのは都合が良過ぎるだろうか。
例えば、大雪が予想される地域での日曜の試合は午前中から初めて終了時間を早くするとか。
Jリーグ春秋制の議論がされているようだが、Vでは国際戦や大学との兼ね合い上、それはほとんど不可能だと思っている。
なら、今の日程で少しでも選手の負担やファンのハードルを低くすることを考えて欲しい。


基準が謎の「制裁」

無観客試合、遅刻(?)による没収試合ベストメンバー規定違反など、昨季は多くの裁定が下った。
一番「これはいいんじゃね?」と思ったベスメン違反が最も重い罰則だったのが引っ掛かっている。
個人的にはファンに迷惑をかけたという意味では前二つの方が…と思うのだが。
ファンとV機構の考えに大きなズレを感じる。
この溝が埋まらない限り理不尽な制裁は今後もなくならないのだろう。


今年も減らない休廃部

Befcoビービースターズ三洋電機レッドソア健祥会レッドハーツ
4年前から減らない。昨季も3チーム出てしまった。
何をどうすれば回避できたのか、が見えてこないのが腹立たしいのだが、一番大衆に影響を与えられる全日本がVを宣伝するというのが手っ取り早いのだろうか。
チャレから登録されている選手がほんの僅かなのが結構痛いが…。
そして、これだけ休廃部が相次いでも動かない専門誌に喝。


情報の取り扱い

選手の進退に関する情報が、その選手の所属チーム公式より早く他で漏れてしまうのはどうなのかと。
それは全日でも、V公式でも同じ。
その選手をずっと応援してきたファンは、やはり御本人に最も近い所属チームからの報告を望んでいるだろう。
チャレンジでは、移籍先のチームが先に発表するなどという恐ろしくファンをないがしろにした行為が起こったらしく、改めて情報の取り扱いを各方面再考するべきなのではと思った。


消えた男子サマー

先に挙げたベスメン問題があって、更に夏の大会が消えてしまったら、若手の出場機会は一体どこへ行くのだろう、と。
ただ、オフシーズン中の大会というのは問題も孕んでいるらしく、一概に歓迎すべきとは言えないのも事実だそうで。(とある選手の話。これはまた機会があった時に)


オフ中のチームとしての公式戦が○○総合大会、だけとなるとファンとしては物足りないと思ってしまうのはファン目線か。(勿論女子が開催されるのに何故、という感情はあるのは否定できない)
また単純に出場機会というだけでなく、プレミアチャレの壁なく戦えるという意味でもこの大会の持つ意味は大きいと思う。
お祭り的な要素を含む大会がひとつ減るのは寂しいので、何か形を変えて夏を盛り上げて欲しいのだが。



以上、10にまとめて書いてみたが、きっとまだまだ問題点はそこここに隠れているはずだ。
今年下半期終了後にどれか一つでも何かしらのヒントが示されていれば良いなと思う。