2013年を象徴する選手

今年もあと数時間、皆様如何お過ごしでしょうか。

もう少しで2014年を迎えることになるが、その前に!激動(だったかも知れない)バレー界の話題の人を独自の視点で選んでみた。
今回は「選手」という括りを付けている。それでは10人の「2013年話題のバレー選手」に登場してもらいましょう。


古賀幸一郎(豊田合成トレフェルサ#10)

今季より主将就任。
今年から外国人監督を迎え、多くの選手が言語に苦戦する中で誰より積極的にアンデッシュ氏に向き合っている。
その一端は11月号の月バレでも垣間見ることができる。
たまに分身の術も使う*1
Vのサーブレシーブ成績でも1位をキープ中。
新生合成の象徴として注目選手のひとり。



千々木駿介(堺ブレイザーズ#10)

Vリーグ新人賞受賞。
12/13Vリーグ、また日韓トップマッチの優勝は彼なしでは成し得なかった成果。
優勝後に同チームの伊藤と喜ぶ場面は多くのファンに強い印象を与えた。
更に、全日本としてはユニバでメダルに貢献。
シニアとしても初出場を果たし、世界バレー予選ニュージーランド戦では活躍を見せた。
今は万全ではないようだが、一日も早い復活が待たれる。
世バレのヒーローインタビューで「堺ブレイザーズ」の名を明言してPRしたところが個人的にポイント高い。



岡本侑(きんでんトリニティーブリッツ#27)

天皇杯JTを破り東レからセットを奪った大健闘が記憶に新しい近畿大学の主将。
攻守のバランス、更にビハインドの状況でも崩れないメンタルなど、トップカテゴリも見習うべきところが多い選手だったと思う。
これからはきんでんでプレーするということで、そちらでの活躍にも注目したい。



浅野博亮(ジェイテクトSTINGS#14)

昨季のチャレンジマッチ、ジェイテクトが昇格したあの試合で鮮烈な印象を残した内定選手が彼。
178cmという身長を感じさせない跳躍とキレ味のある攻撃は、観客を魅了する。
天皇杯勝戦東レを追い詰め、先日のVリーグ三島大会*2でも鮮やかな活躍を見せてくれた。
課題は低身長故のスタミナの少なさということになりそうだが…
こうした選手がどんどん頭角を現してくれば、リーグは面白くなると思う。



鶴田大樹(サントリーサンバーズ#11)

度重なる選手の負傷により、12/2の三島大会で今季内定最速デビューを飾ることに。
それだけならここまで話題に上ることもないのだろうが、リベロとしての内定発表があった矢先にまさかのウィングスパイカーとしての起用である。
それも後衛だけでなく、12/22の東レ戦では13本のスパイクを打っていた。
この辺りには、180cm前後ないし未満のアタッカーがプレミアリーグに進む際に立ち塞がるポジション問題が大きく絡んでくるのだが…*3
好ディグもあり、初出場とは思えない落ち着いたプレーを見せてくれたが、今後のポジションにも注目したいところ。



高橋慎治(ジェイテクトSTINGS#6)

チャレンジマッチ連続出場記録保持者。
彼の歴史はここでは表せないくらい濃厚であり、恐らくその辺りはフォロワーさん達の方が詳細に御存知なのだろうけれど。
NECぶりのプレミアリーグを楽しむかのようなのびのびしたトス、上位相手にも前向きに挑戦する攻撃的なジャンプサーブなどのプレーが、天皇杯決勝の大舞台でも目を引いた。
今季はセッターの若返りを図るチームも多い中、ベテランセッターは貴重な存在だと思う。



新貴裕(富士通カワサキレッドスピリッツ#16)

久々の俺ツーセッターとして大学バレー界を席巻した。
セッターであっても攻撃に参加するプレースタイルと、「個人賞についても結果としては嬉しいが、特に自信にはつながらない」と語るチーム至上主義な志向など、その個性は多くのバレークラスタ達の印象に残ったはず。
個人的に、関東大学バレー界の勢力図が変わりつつある象徴でもあると思っている。
以前は東海筑波中央は常勝だったのに…というアレである。
2013年は特に、早稲田、明治、慶應などVリーグにOBが殆どいない大学が上位争いをすることが珍しくなくなっている。
これから、これらの大学の卒業生がVに進むのが主流となってくるのか、あるいは…。
大学の動向には来年もアンテナを張りたいと思う。



近藤茂(東レアローズ#4)

恐らく、2013年に最もツイッターで批判されたセッター。
「トスが低い」「ミドルが見えてない」に始まり、世界バレー出場権を逃し、グラチャンで全敗街道を突き進んでいた辺りは『○○てめぇ』が乱発される事態に。
自チームでも、篠田にビンタされたり米山に喝を入れられたり、最早そういうキャラが確立されているので、そこまで深刻な問題にはならない…かも。多分きっと。

先日の天皇杯では、ミドルを30%も使った配球でパナソニックに辛勝し、初の優勝セッターとなった*4
今年の全日本の正セッターが彼だったことは間違いないので、今後も自信を持ってアタッカーを活かすトスワークが見たい。



米山裕太(東レアローズ#5)

今年の全日本を総括してくれた人。ただし、キャプテンではない。
ゲーリーの方針を理解し、問題点をしっかり提示するなど、非常に視野の広いコメントを残しており、各方面からの評価も高い。
全日本では出場機会こそ少なかったものの、攻守共に良い活躍を見せた。
自チームに戻ってからは、いろいろと吹っ切れた様子でキャプテンシー全開。
悪いプレーについてはその場で熱く意見をぶつけるようになった。
ヒーローインタビューでもすれすれの発言で物議を醸すほど、自分を出すようになった様子。
全日本から良いものを持って帰ったようなので、来年以降も期待。




越川優(JTサンダーズ#8)

炎上が趣味。と書きたくなるほどの燃料をバレー界に投げ込んでくれた。
結婚、移籍、中学生、審判への抗議など、彼の話題は留まることを知らず、常にバレー界の話題の人であり続けたことは素直にすごいと思う。
バレーに真剣に向き合っていることは間違いないのだが、如何せん方法が…ね。
ネットマナーとコートマナーはもう少し何とかして欲しいところではある。
賛否両論あろうが、最早私はこの「越川優という現象」を愉しみたい。

*1:レシーバーに入った弟です

*2:東レの角田との美白対決もあった模様。勝敗はまあ置いておくがw

*3:FCの高志保、東レの渡辺など

*4:直近の優勝である11年の黒鷲は阿部が正セッター